老化(エイジング)の主な要因は、
①細胞の酸化
②タンパク質の糖化
③ホルモン分泌の変化
④紫外線によるダメージ
の4つといわれています。
① 細胞の酸化 = 活性酸素による酸化 (O2)
人は、呼吸によって酸素を身体の中へ取り入れます。
栄養素は酸素を使ってエネルギー源になります。
この時、呼吸によって得た酸素の中の約2%が活性酸素に変化します。
活性酵素は、身体の中に侵入した細菌やウイルスなどの攻撃から体を守っています。
活性酸素の素晴らしい役割です。
しかし、同時に、この活性酸素は、身体の中で他の細胞や組織を酸化させ機能を衰えさせる性質があります。
活性酸素は、細胞の脂質と反応すると過酸化脂質とよばれる身体のさびへと変身します。
この過酸化脂質は、酸化反応をおこすことによって、細胞の中のDNAを傷つけるので老化の原因になると言われています。
活性酸素は、私たちが生きて呼吸をする限りは、必ず発生するものですから、活性酸素を全く無くすことはできません。
また、活性酸素は、喫煙や飲酒、ストレスや車の排気ガスなどさまざまな環境によっても増えてしまいます。
アンチエイジングの為には、活性酸素を増やさないように注意することが重要になります。
② タンパク質の糖化 (AGEs)
タンパク質に糖がくっつく反応を糖化と言います。糖化でできたものをAGEと呼びます。
タンパク質と糖の反応では、はじめの段階でブドウ糖とタンパク質(アミノ酸)の分子がくっついて、その一部が「アマドリ化合物」に変わります。
そしてあとの段階では、アマドリ化合物が、複雑な反応を経て最終的にAGEになります。
AGEは、私たちのカラダをつくっているタンパク質を攻撃し、その機能を低下させる働きがあります。
AGEが身体の中に蓄積すると、骨や肌、血管などの老化が進みやすくなります。
また、人の肌はコラーゲンによりハリを保っていますが、コラーゲンは、タンパク質からできており、コラーゲンが糖化してしまうと、肌は弾力性がなくなりしわやたるみの原因となりします。
血管や内臓も肌と同じようにタンパク質から構成されているので、糖化すると血管に炎症が起たり動脈硬化の原因になり、心筋梗塞や脳梗塞が起こりやすくなります。
※※AGEは、身体の中のタンパク質が糖化する場合と、食事により身体に入り蓄積する場合の二通りがあります。
③ ホルモン分泌の変化 (テストステロン C19H28O2)
私たちは、分泌されるホルモンが、体の様々な機能を調節してくれるので、健康な生活をおくることができます。
しかし、加齢やストレス、生活習慣などによって、そのホルモンバランスが崩れると身体に不調をきたしたり、身体の老化が進んだりします。
特に女性は、閉経をきっかけに女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)の分泌が激減してしまいます。
その結果、骨密度が低下したりコレステロール値が高くなったり、血圧が上昇するなどの症状がおきます。
④ 紫外線による肌へのダメージ (UV etc)
身体の中で目に見えて老化が分かるのは、肌の状態です。そして肌の老化の大きな原因は紫外線です。
紫外線には、紫外線A波(UVA)と紫外線B波(UVB)の2種類があります。
紫外線A波は、真皮にまで到達して肌へのダメージを蓄積していきます。
肌は紫外線を浴びることによって、肌の細胞が傷つきメラニン色素が生成されてしまいます。そのメラニン色素が蓄積することによってしみやそばかすの原因となります。
紫外線は同時に、肌にハリを与えるためのコラーゲンやエラスチンにもダメージを与えるので、しわやたるみの原因にもなるのです。